前科者 第24話ネタバレと感想『測定不能な距離(4)色々な多実子』

2月5日発売 ビッグコミックオリジナル4号に連載中の「前科者」最新話のあらすじと感想をネタバレありで紹介します!

 

このマンガは、アルバイトの掛け持ちのかたわら保護司を務める阿川佳代と、担当となる人々との関わりを描いた話です。

保護司とは、刑務所の仮釈放者や少年院の仮退院者など、保護観察処分を受けた人たちの更生を支援する仕事(ただし無給)です。

 

本エピソードの「測定不能な距離」は…

佳代が今回担当したのは、覚醒剤取締法違反で逮捕された田村多実子。

真面目に仕事をこなしていますが、これまでに受けた虐待のせいで、一般常識も知らず人に騙されることもありました。

生まれて初めて真剣に自分に向き合ってくれる佳代に、精神的に頼り切ってしまいそうな多実子でしたが…。

 

前科者 第24話ネタバレとあらすじ

夜、佳代と他の人が楽しそうに話すところを見た多実子は、言いようのない嫉妬にかられ、衝動的に薬を欲してしまいます。

 

でも、持ち金はなし。

為す術をしらない多実子は、盛り場のサラリーマン二人連れに売春を持ちかけますが、いかにも思いつめた多美子に怪しさを感じ取ったサラリーマンは、逃げていってしまいます。

 

そこへ、その様子を見ていた50代くらいの男性が声をかけ、ホテルに連れて行かれました。

 

いくら欲しいかと聞かれ、2万円と答えたのに、男性が差し出したのは3万円。

 

男性は、競馬で当たっただけで魂胆はない、服も着ていいと言います。

 

男性は「こんな事したい気分なだけ」といって、多実子がこれまでに嫌な目にあってきたのをお見通しでした。

たまにはこんなことがあってもいいんじゃないか、と優しく話しかけます。

 

そうして、これは説教じゃない、また身体を売ろうが好きにしてくれ、と言い残して部屋を出ていったのでした。

 

多実子が自宅に帰った頃には夜が明けていました。

 

部屋に戻ってすぐ、玄関のポストに新聞が投げ入れられ、驚く多実子。

そういえば、漢字が読めないなら新聞を取ればいい、と佳代がアルバイト先の新聞を勧めてきたのを思い出しました。

漢字も読めないのに…と思っていたのですが…。

 

ふと、取り上げた新聞から落ちたものを見ると、それは「子ども新聞」でした。

 

後日、多美子はとあるアパートの一室に向かいます。

ドアを開けると世話人の女性に迎え入れられ、部屋の中では数名の女性がそれぞれにくつろいでいました。

 

ここは薬物依存の女性たちのための自助グループでした。

といっても、無理に自分の経験を話す必要もなく、話したり聞いたりするのが辛い時などは別室で休むこともできます。

 

ここにはクスリをやめた先輩後輩がいると思えばいい、と先輩参加者。

世話人の女性は、「たとえば半年後、新しい人が来たときに私もあんな頃があったと思えばいい」と言います。

そうしたらその人も多実子をみて、クスリを半年やめてる先輩がいると思う、とのこと。

 

とりあえず参加者の一人に席を勧められて座ると、その人は漢字がわからないからと、小学生の漢字の勉強をしていました。

多実子は「私もです!」と嬉しくなり、もってきた子ども新聞を出してみんなで読むのでした。

 

帰る際、世話人は、今日佳代が多実子と一緒に来なかったのは、どこでも保護司が出しゃばるのは良くないと思ったからでは、と言いました。

 

そう思わないのに、という多美子に世話人は、いろんな多実子がいたほうがいいと考えては、と言います。

佳代と会うときの多実子、自助グループでの多実子、仕事をしているときの多実子…

 

今までは、「利用されるだけの多実子」しかなかったけれども、これからは違う。

そう思ったから佳代は来なかったのではないか。

そう話す世話人の言葉を受け止める多実子でした。

 

それから、佳代と会って自助グループについて話しました。

いいことが続きすぎていて怖いという多実子。

10年後が考えられないという多実子に、佳代は、10年後も1日後も未来だと話します。

昨日から見れば、今日も未来だという佳代の言葉に、ふっきれた多実子でした。

 

帰りがけ、佳代は骨董市で買ったという皿を、「よかったら」と軽い気持ちで多実子にあげます。

多実子は「買います!」といって、あの男性にもらった3万円を、意味のあることに遣いたかったと言って佳代に差し出しました。

安かったのにと本気で遠慮する佳代でしたが、なんとか受け取ってもらいました。

 

これから保護観察が解けても、多実子の人生は長く続きます。

でもこのことがきっかけで、多実子には趣味ができました。

骨董市めぐりです。

 

前科者 第24話の感想と考察

これまで普通の人が普通にでき、味わうことができなかった多実子の人生。

同じ経験を経た人たちとの自助グループでの交流や、趣味ができたことで、これから少しずつでも、良い方向に向かっていくんでしょうね。

 

ホテルに行った男性、ナイスなおじさまです。

なかなかそんな人はいないだろうと思いつつも、この男性の言う通り「たまにはこんな事があってもいい」ですよね~。

 

自助グループも、温かい雰囲気でした。

薬物、アルコールなどなど…依存したりトラブルを抱えた人のための自助グループもたくさんあると思うのですが、まだ参加に踏み込めない人や存在を知らない人に、浸透していくといいですね。

 

次号より新展開です。